2019年12月1日日曜日

リメイクおじさんの読書日記 「55歳からのハローライフ」④




55歳からのハローライフ 村上龍


今回は、私の主観的なコメントなしで、引用から切り込んでみたい。
あなたは、簡単にホームレスになってしまう。という言葉に何を思うだろうか?

『 ホームレスになる人の多くは怠け者ではなく、不運が重なったために、どうしようもなく路上生活を選ばざるを得なくなるのだということが、まずわかった。

できれば働きたいという勤労意欲が高い人が多いこと、高齢者ではほとんどが中卒と高卒だが全体では大卒も三割以上いること、行政の自立支援センターは機能しているとは言えないこと、病気の人が多く、とくに結核などの感染症が目立つこと、アルコール依存症も多いこと、住所や親・親戚などの情報が必要なので生活保護を申請する人が少ないこと、

             中略

 ホームレスにインタビューした本には、恐ろしいことが強調されていた。
人は案外簡単にホームレスに転落するということだ。

中には、中堅商社の管理職や建設会社でばりばりの営業マンだった人もいた。彼らの転落の背景には、共通してバブル崩壊とその後の長い不況があった。』


 私は、ただ そうだろうなあ。と何度も読みながらうなずいていたのを、覚えている。この後、主人公は、どんなに貧しくても借金だけはしないようにしよう。と語っている。

 やはり、借金を始めると感覚は麻痺するし、しだいに肥大化する。で。多重責務。。 ホームレスということになるのだろうか。。




 あまり読んでいて楽しいものではないが、読んで覚悟を決めなくてはなりますまい。


 恐ろしいお話だったので、今日はここまで。



リメイクおじさんの読書日記 目録









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